メンヘラの嫉妬、あるいは嫉妬深い彼氏・彼女との関係に悩んでいる方へ。嫉妬したからといって、その人がメンヘラだと決まるわけではありませんし、二人の関係がだめになるとも限りません。嫉妬は、とても人間らしい感情のひとつです。つらくなるのは、たいてい、事実より先に想像が走り出したときです。メンヘラ診断では、これを嫉妬アンテナタイプと呼んでいます。相手の小さな変化にすばやく気づき、頭の中の物語が事実を追い越したときに痛みが生まれる人です。この記事では、その気持ちとどう付き合うかを扱います。「気づいたこと」と「想像したこと」を分ける方法、事実を聞くときの言い方、嫉妬が来たあとの一時間の過ごし方。そして、ふつうの嫉妬と支配的な行動を分ける線についても、はっきり書きます。後者は性格の癖ではなく、安全の問題です。
なぜ嫉妬と「メンヘラ」が結びつくのか
メンヘラは、もともとメンタルヘルスの問題を抱えている人、または抱えていると思われる人を指すネットスラングで、日本語版Wikipediaは、いまでは一般的なことばになっていると説明しています。日常の使われ方では、恋愛で感情が重く見える人に向けた、気軽で、しばしば否定的なラベルです。Weblioの辞書項目には、人々が思い描くステレオタイプとして、特定の人に強く依存し、束縛したがり、強く嫉妬する、といった姿が挙げられています。ただ、これは戯画です。実際に嫉妬を感じている人の多くは、ステレオタイプではなく、反応が強く出ているふつうの人です。
ですから、まずラベルはいったん脇に置いてみましょう。自分や恋人がメンヘラかどうかを決める必要はありません。決めるのは、ある晩の、ある具体的な気持ちをどうするか、ということだけです。
嫉妬アンテナとは
メンヘラ診断の「嫉妬アンテナ」は、小さな変化にすばやく気づく人のタイプです。いつもより短い返信、ストーリーに出てきた見慣れない名前、さらっと話題に出た予定など。アンテナがあること自体は問題ではありません。気づくことは注意を向けることであり、その根っこには、相手を大切に思う気持ちがあります。
痛みが生まれるのは、その次の段階です。ひとつの小さな信号から、頭が物語をまるごと組み立てて、その物語が信号と同じくらい本物に感じられてしまう。気づいたことと想像したことのあいだのすき間に、痛みの大半があります。そして同時に、そこは、違うやり方を試せる余地がいちばん大きい場所でもあります。
「気づいたこと」と「想像したこと」を分ける
簡単な習慣として、経験を二つの列に分けてみてください。左の列には、カメラで撮影できることだけを書きます。右の列には、頭が付け加えた物語を書きます。
- 気づいたこと 21時に返信があり、次の返信は翌日の昼だった。想像したこと 気持ちが冷めてきたのかもしれない、ほかの誰かといるのかもしれない。
- 気づいたこと 知らない人の写真に「いいね」をしていた。想像したこと 親しい間柄で、それを隠している。
- 気づいたこと 友達と出かけると言っていたが、誰とかは言わなかった。想像したこと 私に知られたくないのだ。
右の列が、いつも間違っているわけではありません。想像した物語が、一部は当たっていたと後でわかることもあります。目的は、自分が間違っていると証明することではなく、どこが「聞ける事実」で、どこが「事実として扱っている推測」なのかを、知ることです。この区別があるだけで、次の一手が、責める形になりにくくなります。
SNSを見に行っても、あまり助けにならない理由
この部分は研究ではなく、筋道を追った考え方です。調査結果としてではなく、ひとつの議論として読んでください。嫉妬が来たとき、相手のSNSを開けば決着がつくような気がします。けれども、フィードが答えられるのは、狭い問いだけです。誰が投稿に「いいね」をしたのか、誰が写真に写っているのか、最後にオンラインだったのはいつか。痛みの元になっている問いは、たいていもっと大きなものです。この人は私を大切に思っているのか、私はここで安全なのか、という問いです。
スクロールは、あいまいな材料も生みます。コメントやタグ、絵文字は、三通りにも読めて、不安な心はいちばんつらい読み方を選びがちです。何も見つからなければ、しばらくは安心が訪れるかもしれませんが、次の小さな信号で、同じループがまた始まります。はっきりしない何かを見つければ、想像の列の材料が増えるだけです。どちらの場合も、確認することが、根っこにある問いに答えることはあまりありません。
見てしまうことが、悪いわけではありません。ただ、スマホに手が伸びたときに、いったん止まって、自分は何を知りたいのだろうと考えてみる価値はあります。
事実を聞くときの言い方
二つの列に分けたら、事実の列を相手に持っていくことができます。目指すのは、相手が裁判にかけられたと感じずに、正直に答えられる質問です。使いやすい言い方の形を、いくつか挙げます。
- 「昨日の夜、あまり話せなかったから、ちょっと不安になっちゃった。どんな一日だった?」
- 「写真を見て、頭の中で勝手に物語を作っちゃったんだ。責めたいわけじゃなくて、どういう写真だったか教えてもらえる?」
- 「予定が直前に変わると、私は不安になりやすいの。何があって変わったのか聞けたら安心できるな。」
- 「いま嫉妬しているみたい。直してほしいわけじゃなくて、少しだけ話を聞いてほしい。」
どれも、事実を示し、気持ちを自分のものとして伝え、小さなお願いをしています。「いつも〜」「どうして〜したの」は、質問を非難に変えてしまうので避けています。もし相手の答えを聞いても気持ちが収まらなければ、それも大切な情報です。強く押し込むよりも、いったん速度を落とす理由になります。
嫉妬が来てからの一時間の過ごし方
後悔するようなメッセージを送りやすいのは、感情が動いた直後の一時間です。心臓がどきどきしているときに考えるより、あらかじめ決めた手順のほうが、ずっと守りやすくなります。
- 名前をつける。「これは嫉妬だ。気持ちであって、事実ではない」と自分に言う。
- まず体を整える。水を飲み、ゆっくり呼吸をして、スマホから離れるか、部屋を出る。
- 二つの列を書く。気づいたことと想像したこと。メッセージではなく、紙かメモアプリに書く。
- 確認を先延ばしにする。「散歩のあとにもう一度見よう」というように時間を決めて、やり過ごす。
- 会話が必要かどうかを決める。必要なら、落ち着いた時間を選び、上の言い方から事実に基づいた一言を使う。
- 一時間の終わりに、自分のために一つ優しいことをする。食事、友達、音楽、睡眠。
それでも気持ちが強いままなら、それは失敗ではなく、情報です。きちんと話し合う価値のあることが隠れているのかもしれませんし、信頼できる人の支えが必要なのかもしれません。
ふつうの嫉妬と、支配的な行動の違い
嫉妬を感じることと、相手を支配することは別のことです。その違いは、気持ちが強いときにこそ大切になります。
- ふつうの嫉妬 感じて、そう伝えて、事実を聞いて、答えを受け入れる。気持ちが収まるまでに時間がかかっても、そうする。
- 支配的な行動 気持ちが、相手へのルールになる。パスワードを教えるよう求める、居場所を追跡する、友人付き合いを禁じる、メッセージを見る、従わないと沈黙や怒りで罰する。
内閣府男女共同参画局の「暴力の形態」のページには、精神的な暴力の例として、実家や友人とつきあうのを制限すること、電話や手紙を細かくチェックすることが挙がっています。同局は、日本では、DVは配偶者や恋人など親密な関係にある、またはあった人から振るわれる暴力の意味で使われることが多いとも説明しています。パスワードの要求や居場所の追跡は、これらの例と同じ方向にある行動ですが、この比較は私自身の読み方であり、ページの引用ではありません。
これは、どちらの立場にも当てはまります。嫉妬しているのが自分なら、お願いがルールに見え始めたときに、一歩引いてください。見張られたり、制限されたり、脅されたりしている側なら、それをうまく受け止め続ける義務は誰にもありません。内閣府は、DV相談ナビ(#8008)が、お近くの相談窓口につないでくれると案内しています。身の危険を感じるなら、それは我慢して対処し続ける理由ではなく、助けを求める理由です。とてもつらいときは、厚生労働省のまもろうよ こころに、無料で24時間つながる窓口として、よりそいホットライン(0120-279-338)と#いのちSOS(0120-061-338)が載っています。
自分のパターンを見てみたいとき
メンヘラ診断は、既読がつかない、恋人が友達と出かける、元恋人の話が出る、デートがキャンセルになるといった15の短い恋愛シーンの質問に答えると、4つのタイプのどれに近いかと、3段階のレベルが表示されます。無料のエンタメ診断で、医学的な診断ではありません。「嫉妬アンテナ」の結果に心当たりがあれば、隣り合うループを扱った恋愛での安心の確認の記事や、パートナーの側から同じテーマを考えるメンヘラとの付き合い方も参考になります。