既読をわざとつけないままにする。「いいよ、好きにして」と言ってしまう。デートの前夜に小さな喧嘩をして、電話が来るかを待つ。試し行動 恋愛 心理という言葉で検索する方の多くは、こうした場面を思い浮かべているのではないでしょうか。反応が返ってきても、安心とむなしさが同時に来て、結局何が分かったのか自分でもよく分からない。この記事では、試し行動という言葉が本来どういう意味なのか、恋愛で試してしまうとなぜうまくいかないのか、自分で気づくコツ、代わりに言える一言、そして受け取る側の対応を、順にお話しします。メンヘラ診断の「試し行動」タイプに当てはまった方にも、読んでもらえる内容です。
試し行動という言葉は、もともとどういう意味か
ネット上ではこの言葉がかなり広く使われているので、まず出どころを確認します。デジタル大辞泉(小学館)では、試し行動は「子供が親・里親・教師などの保護者に対して、自分をどの程度まで受けとめてくれるのかを探るために、わざと困らせるような行動をとること」と説明されています。親や教師と並んで里親が挙げられており、説明されているのは子どもと保護者の関係です。
恋愛での使い方は、これとは少し違います。恋愛や交際の文脈で試し行動と言うときは、大人が、相手が離れないか、追いかけてくれるか、安心させてくれるかを確かめるために、距離を置いたり、わざと挑発したりすることを指すのが一般的です。これは、言葉が一般に広まる中で意味が拡張された使い方です。確認した辞書の項目には恋愛での意味は載っていませんでしたので、専門用語として定義が固まったものではなく、広く使われている比喩として受け止めるのが安全です。ただ、二つの使い方には似たところがあります。「自分は受け入れてもらえるのか」という不安を抱えた人が、相手の受け入れの限界を探ろうとする。そのために、借りてきた言葉としても違和感がないのだと思います。
あらかじめ言っておくと、ここで話しているのは診断ではありません。試し行動は「そのときにする行動」であって、その人がどんな人かを表す言葉ではありません。
恋愛で出やすい試し行動の例
メンヘラ診断の「試し行動」タイプは、愛されている証拠がほしくて、わざと引いて相手の反応を見てしまう人です。本当に伝えたいことは「止めてほしい」。日常では、たとえば次のような形で現れます。
- 忙しいわけではないのに、何時間も返信しないで、相手が心配するかを見る。
- 「私は行かなくていいよ、行ってきて」と言いながら、心の中では「いや、来てほしい」と言われるのを待っている。
- 「別れたほうが楽なのかもね」と口にして、否定されることを半分期待する。
- 約束の直前にわざとそっけなくして、「どうしたの?」と聞いてくれるかを確かめる。
- ほかの人の話をさりげなく出して、相手が嫉妬するかを見る。
どの場合も、言葉と本音が逆を向いています。行動の形をした質問で、「面倒くさくなっても、まだ私を求めてくれる?」と聞いているのです。意地悪をしたくてやっているわけではなく、怖いからこそ、それしか聞き方を思いつかない、ということが多いものです。
試し行動がうまくいかない理由
いちばんの問題は、試してみても、ほしい答えがほとんど手に入らないことです。
どちらの結果でも、あいまいなまま残る
相手が反応しなければ、「やっぱり大事にされていない」と、不安が裏づけられたように感じます。でも、単に何が起きているのか気づいていなかっただけかもしれません。反応してくれた場合も、「自分が仕組んだのだから、これは数に入るのかな」という疑いが残ります。自分でお膳立てした証拠は、信じにくいのです。
相手は、言葉どおりに受け取ることがある
人はふつう、言われたことに応えます。「私は行かなくていいよ」と言えば、気づかいのある人は、その意思を尊重して行ってしまうかもしれません。すると試験は、愛情とは関係のない理由で不合格になり、前よりも孤独を感じることになります。
関係が試験のようになってしまう
何度も試されると、相手は採点されている気持ちになったり、何気ない言葉に裏の意味を探したりするようになります。そうして生まれた距離は、試そうとした不安をかえって強めることがあり、試し行動はそれを埋め合わせるように大きくなりがちです。似た循環については、メンヘラの嫉妬の記事も参考になります。
自分が試していることに気づくには
試している最中は、その行動が正当に思えるものです。だから、あらかじめ手元に質問をいくつか置いておくと役に立ちます。判定のためではなく、気づくためのものです。
- いま、自分の望みとは逆のことを言おう、やろうとしていないか。
- 自分の夜を過ごすことより、相手の反応を見ることのほうに気持ちが向いていないか。
- 相手が言葉どおりに受け取ったら、自分は傷つくだろうか。
- 本当は言いたい一言があるのに、無防備すぎる気がして避けていないか。
- 終わったあと、「やっぱり」と思うのか、ただ疲れるのか。
一つ目、三つ目、四つ目にうなずくなら、試し行動が形になりかけているのかもしれません。気づけた時点で、半分は成功です。完璧に止められなくてもかまいません。少しずつ、気づくのを早くしていくことが目標です。
言い換えの一言:本当にしてほしいことを、先に言う
試し行動タイプへのヒントは、とてもシンプルです。本当にほしいものを、先に言うこと。胸がどきどきしているときでも言えるくらい、短い一言がいいでしょう。いくつか例を挙げます。
- 「本当は、止めてほしい。」
- 「距離を置きたいんじゃなくて、怖くなっただけ。引き止めてくれたらうれしい。」
- 「いいよって言ったけど、本当は来てくれたらうれしい。」
- 「ここにいてほしいって言ってもらいたいんだけど、聞くのが少し怖い。」
どれも、隠していた質問を表に出しています。試すよりもリスクが大きく感じるのは、相手が「いいえ」と言う可能性があるからです。でも、だからこそ意味があります。自分から正直に頼んで返ってきた答えは、信じることができるからです。返事が完璧でなかったとしても、仕組まれた場面ではなく、本当の状況について何かを知ることができます。
ストレスがかかったときの自分の反応をもっと知りたい方は、メンヘラと不安型愛着の違いも読んでみてください。愛着スタイルは診断ではなく、関係や人生の時期によって人は行き来するものです。
試されている側の恋人へ
試されるのは疲れます。疲れたと感じても、それを口にしていいのです。役に立ちやすいことをいくつか挙げます。
- 合格しようとしなくていい。隠れた質問を毎回当てる義務はありませんし、当てられなくても、あなたが悪いわけではありません。
- 落ち着いているときに、率直に聞く。「静かになるとき、一人になりたいのか、連絡してほしいのか分からなくなる。いつもはどっち?」
- 挑発ではなく、気持ちのほうに答える。「どこにも行かないよ。黙るより、心配だって言ってくれるほうがうれしい」と伝えれば、不安に応えつつ、試すことを助長せずにすみます。
- 自分の限度は守る。やさしさと線引きは両立します。「聞かれたことにはいつでも答えるけど、罰を与えるような態度には応えない」。
- いつまでも追いかけたり、やり返したりしない。どちらも、試し行動を勝者のいないゲームにしてしまいます。
もし試し行動が、脅しや圧力、自分を傷つけるという発言にまで進むようなら、真剣に受け止めて、一人で抱え込まないでください。身の危険を感じるなら、それは「うまく付き合う」場面ではなく、助けを求める場面です。不安の強い恋人を支えながら、自分を見失わない方法は、メンヘラへの接し方でも触れています。
診断の位置づけと、もっと支えが必要なとき
メンヘラ診断は、15問の短い恋愛シーンに答える、無料の自己理解のためのエンターテインメントです。医学的な診断ではなく、どの結果が多いといった主張もしていません。「試し行動」タイプが出たなら、自分を守るやり方のひとつを、やさしく言葉にしたものとして受け取り、先ほどの言い換えを試すきっかけにしてください。
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